
安倍晋三元首相銃撃事件で起訴された山上徹也被告(45)の裁判員裁判が19日、奈良地裁(田中伸一裁判長)であり、証人出廷した被告の妹は母親が世界平和統一家庭連合(旧統一教会)にのめり込んでいたことを踏まえ、「私たちは旧統一教会の被害者です。相談するところもありませんでした」と述べた。
妹は2022年7月8日の事件当日について、「パソコン教室に行っていた。伯父から『犯人は山上徹也だ』と知らされた」と振り返った。夜になって「特定の団体に恨みがあったと聞いて、旧統一教会だと確信した」と証言した。
弁護人から「被害者が安倍氏なのは不思議に思わなかったか」と問われると、妹は「不思議に思いませんでした」と続け、「母の部屋に安倍元首相が表紙の機関誌がありました」などと語った。
そのうえで、妹は「統一教会に家庭を壊された被害者です。相談窓口を探したけれど、そんなところはありませんでした」と述べた。母親が教団に1億円を献金していたことを踏まえ「母は自らの意思で財産を献金していたので、子供の私たちが口出しすることは到底できませんでした」と話した。
そして、事件を起こした被告についても震える声で語った。「徹也は絶望の果てだったのだと思います」【林みづき】
