
中国外務省は14日、中国国民に対し、当面の間、日本への渡航を自粛するよう交流サイト(SNS)上で呼びかけた。台湾有事は集団的自衛権を行使可能な「存立危機事態になり得る」とした高市早苗首相の国会答弁への対抗措置で、日本の好調な観光産業を狙い撃ちする意図があるとみられ、答弁を巡る日中間の応酬の影響が経済・交流分野にまで波及しそうだ。中国は答弁撤回を求めており今後さらに措置がエスカレートする可能性もある。
発表では、「日本にいる中国人に対する犯罪が多発している」と主張。「日本の指導者による台湾を巡る露骨な挑発的発言は、中日交流の雰囲気を著しく悪化させ、日本にいる中国人の安全に重大なリスクをもたらしている」と指摘した。
中国政府は、過去に韓国などに対しても観光客を減らす措置を取ったことがある。2017年には米軍による終末高高度防衛(THAAD)ミサイルの在韓米軍への配備決定に中国政府が強く反発し、訪韓中国人旅行客が数百万人規模で減少した。【北京・畠山哲郎】
