
中国で台湾政策を担当する国務院台湾事務弁公室の陳斌華(ちんひんか)報道官は12日の記者会見で、台湾有事になれば集団的自衛権を行使可能な「存立危機事態」になり得るとした高市早苗首相の国会答弁に「強烈な不満と断固とした反対」を表明した。「日本は慎重の上にも慎重を期して、台湾問題に対処すべきだ」とも述べた。中国メディアが報じた。
陳氏は答弁について、台湾を中国の一部とする「一つの中国」原則に違反し、内政干渉に当たると指摘。日本は、台湾を50年にわたり植民地支配した歴史を深く反省し、「『一つの中国』原則や(1972年の日中共同声明など)日中間の四つの政治文書の精神を順守すべきだ」と主張した。
また台湾の与党・民進党に対し、「外部勢力に頼って台湾を中国から分離しようとするいかなるたくらみも失敗に終わると警告する」とけん制した。
高市氏は7日の衆院予算委員会で、台湾有事になれば集団的自衛権を行使可能な「存立危機事態」になり得ると答弁し、中国の反発を招いた。10日の衆院予算委では「撤回、取り消しをするつもりはない」と語った一方で、今後は「特定のケースを想定したことについてこの場で明言することは慎む」と述べていた。【北京・畠山哲郎】
