
29日に公表された文部科学省による2024年度の児童生徒の問題行動・不登校調査で、神奈川県内公立学校での暴力行為が過去最多の1万4537件を記録したことが判明した。県教育委員会は「問題を早期発見できるようになったことが増加の要因の一つ」と分析している。【國枝すみれ】
調査は、私立を含めた小中学校や高校、特別支援学校が対象で、文科省の設問に県教委が独自項目を加えて実施した。そのうち県内公立学校での暴力行為は、前年度から23%増え、16年度から9年連続で全国1位となった。
加害した児童・生徒を学年別でみると、小学生の増加が目立った。特に小学1年生の暴力行為は前年度比33%増の1290件に上った。県教委は、入学に伴う環境変化になじめない「小1プロブレム」が影響しているとみている。
また、公立学校のいじめの認知件数も前年度比15%増の5万996件に達し、過去最多を記録。東京、大阪、千葉に次ぐ全国4位となった。このうち小学1~5年の事案が全体の7割を占めた。
さらに、いじめにより児童の生命や心身に重大な被害が出たり、長期欠席を余儀なくされたりしたと疑われる「重大事態」は、前年度比約4倍の85件となった。
病気や経済的理由を除き、1年に30日以上欠席する不登校は公立高校で減少したが、公立小中学校で3%増の2万4250人だった。
県教委は23年度から年2~3回、全ての児童・生徒にウェブアンケートを実施して、教員やスクールカウンセラーらと情報共有。問題を抱える子どもに積極的に声をかけて面接している。こうした取り組みの結果、暴力行為やいじめを早期に把握できるようになったという。
県教委の担当者は「感度を上げて、積極的に認知し、重篤化する前に支援を開始することが効果的だ」と話す。
