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「止まった時計が動き出した」 津波で不明の6歳遺骨、家族の手に


 宮城県警は16日、東日本大震災で行方不明だった岩手県山田町の山根捺星(なつせ)さん(当時6歳)と判明した遺骨を家族に引き渡した。震災から14年半を経て家族の元へ戻った。

 この日、山根さんの母千弓(ちゆみ)さん(49)、父朋紀(とものり)さん(52)、兄大弥(だいや)さん(26)が県警南三陸署を訪れ、下顎(したあご)の骨の一部と数本の歯を受け取った。千弓さんは「姿は見えないけれど、4人でまた生活できる。止まっていた時計が動き出した」と涙ながらに語った。

 遺骨は2023年2月、宮城県の南三陸町や気仙沼市の海に近い歩道などで清掃活動をしていた建設会社の作業員が発見。県警がミトコンドリアDNA型鑑定や歯の解析などを実施し、先月に山根さんと特定していた。

 山根さんは当時、岩手県山田町の自宅で被災し、津波に流されて行方が分からなくなっていた。

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