
非常に強い台風22号は9日午前、東京・伊豆諸島を暴風域に巻き込みながら北東に進み、大雨と暴風、波浪の特別警報が発表された八丈町(八丈島)では、被害情報が警察や行政に寄せられている。
警視庁八丈島署によると、午前9時までに「家の屋根がはがれた」「車が横転している」「木が倒れた」といった通報があった。けが人の情報はないという。
八丈町によると、4101世帯6717人に「緊急安全確保」を発令し、6カ所の避難所に計約360人が避難。一部の地域では停電が発生し、電柱が倒れたとの情報もあるという。
同町総務課は「(午前8時半時点で)雨風のピークは過ぎたと思うが、被害の詳しい状況はまだわかっていない」と話した。
気象庁によると、伊豆諸島南部では線状降水帯が発生し、土砂災害の危険度が急激に高まっている。八丈町付近では午前5時半までの1時間に120ミリ以上、午前7時までの1時間に約100ミリの猛烈な雨が降ったとみられ、最大瞬間風速は54・7メートルを観測した。【三浦研吾】
