
1日に始まった米連邦政府機関の一部閉鎖は、8日で1週間となる。与野党ともに相手が先に譲歩するよう求めてにらみ合いが続き、事態打開のめどは依然として立っていない。
米政府機関の一部閉鎖について、市場は冷静さを保っている。トランプ政権が脅し文句のように言及している政府職員の大量解雇がまだ実際に起きておらず、経済への影響が限定的とみなされているためだ。
足元の市場は上昇基調となっている。6日のニューヨーク株式市場は人工知能(AI)開発への期待感の高まりを追い風にほぼ全面高の展開で、主要500銘柄で構成するS&P株価指数が史上最高値を記録した。ダウ工業株30種平均は6日に下落したものの、3日まで4日連続で過去最高値を更新した。
政府閉鎖に対する市場の反応が乏しいのは、短期間であれば経済への影響は小さいとの見方が大勢を占めているためだ。
とはいえ、事態が長引けば経済・社会への影響は深刻さを増す。大統領経済諮問委員会(CEA)は、政府職員への給与未払いにより、1カ月の政府閉鎖で消費者支出が300億ドル(約4兆5000億円)減少すると試算している。
金融大手ゴールドマン・サックスは政府閉鎖の経済への影響について、1週間ごとに国内総生産(GDP)の実質成長率を0・15%押し下げると試算した。短期間の閉鎖の場合は最小限の影響にとどまるが、「長期化すれば成長を押し下げる可能性がある」(同社エコノミスト)。
一方、市民生活への影響は徐々に出始めている。米CNNによると、航空管制官の人手不足により、一部の主要空港で航空便の遅延が発生している。管制官は無給勤務の対象だが、病欠が増加傾向だという。
ダフィー運輸長官は6日の記者会見で「さらに病欠者が増えた場合、航空便の数を減らすことになるだろう」との見通しを示した。【ワシントン浅川大樹】
