
核開発問題を抱えるイランのペゼシュキアン大統領は24日、国連総会で一般討論演説に臨み、6月のイスラエルと米国によるイラン核施設への攻撃について「外交に対する裏切り」だったと批判した。さらに「イランは過去も今後も核兵器を追求することはない」と改めて強調し、「地域の平和を乱すのはイスラエルだ」と非難した。
イランは核兵器の保有国以外では唯一、濃縮度60%の高濃縮ウランを製造していた。危機感を抱いたイスラエルは6月、イラン国内の核施設などに先制攻撃を実施。イランとの12日間の交戦に発展した。
ペゼシュキアン氏は演説で、イスラエルがパレスチナ自治区ガザ地区や周辺国に対して行っている攻撃に触れ、「世界で最も軍事化された国家(米国)の支持を受け、自衛を口実に行われた」と批判した。さらに、イスラエルの空爆によって殺害されたというイランの子供らを紹介した冊子を掲げ、「こうした逸脱行為が世界に広まるのを許すのか」と訴えた。
一方、イランが核開発を進めたことについては、米国が2018年に核合意から離脱したことへの「対抗措置」だったと正当化。英仏独が対イラン制裁の復活に向けた手続きを取ったことについて、「核合意を破壊しようとしている」と不満をあらわにした。
核合意は15年、イランと米英仏など6カ国の間で締結され、イランは核開発を制限する見返りに制裁を解除された。だが、米国の離脱後、イランは合意の上限を超えるウラン濃縮を再開。6月にイスラエルと交戦した時点で、核兵器級に迫る濃縮度60%の高濃縮ウラン約440キロを保有していた。【カイロ金子淳】
