
太平洋戦争中の1942年に海底坑道の水没事故があった「長生炭鉱」(山口県宇部市)で犠牲者の可能性がある人骨が見つかったことを巡り、福岡資麿厚生労働相は29日の閣議後の記者会見で、犠牲者の遺骨収容は戦没者遺骨収集推進法の「対象外」との認識を示した。一方で、身元の特定については「関係機関と連携をしながら厚労省としても適時適切に協力していく」とも述べた。
事故の犠牲者の取り扱いについて厚労省はこれまでも「戦没者」に当たらないとしており、その姿勢を改めて示した格好だ。
福岡氏は会見で同法による遺骨収容の対象について「今次の大戦により、沖縄、硫黄島などの地域において死亡した人」と説明。その上で、事故の犠牲者は「この定義に該当しない」とした。
長生炭鉱では、地元の市民団体「長生炭鉱の水非常を歴史に刻む会」の依頼を受けた韓国人ダイバーが25、26の両日に坑道内を潜水調査して頭蓋(ずがい)骨などを発見。山口県警の鑑定で人骨と判明した。【寺原多恵子】
