
第27回参院選は、自民、公明両党が議席を大幅に減少させる結果となった。石破茂首相は続投する構えだが、自民内からは「敗北の責任を取るべきだ」として首相の退陣を求める声も出ている。今後の政界は首相の交代や、連立枠組みの拡大・変更が焦点となる。
首相は20日夕、トランプ米政権による関税措置を巡り、赤沢亮正経済再生担当相と首相公邸で面会し、国益を優先しつつ米側と精力的に交渉するよう指示。日米関税交渉が正念場を迎えていることなどを踏まえ、続投する方針だ。
ただ、改選52議席を大きく下回る選挙結果に、自民内からは首相の責任を問う声も上がっている。麻生太郎元首相(党最高顧問)は周囲に「首相の続投は認めない」と話し、首相に近いベテラン議員も「続投しても求心力が低下する。退陣が望ましい」と語る。
昨年10月に就任した首相は、政権発足9日目で衆院解散に打って出たが大敗し、自公両党は衆院過半数を割り込んだ。紆余(うよ)曲折を経ながら少数与党政権として存続してきたが、その限界が明確になった。
現在、自民、公明両党と無所属議員で作る衆院の与党勢力は221議席で、過半数(233)に12議席足りない。与党は昨冬成立の補正予算や今春成立した今年度予算で一部野党の賛成を得てどうにか乗り切った。参院で自公が半数を大きく超える議席を保持していたからこそだが、今回の参院選でその前提が揺らぐ。
首相が続投したとしても、連立の拡大を検討せざるを得ない。対象は立憲民主党、日本維新の会、国民民主党のいずれかや、その一部となる。今回躍進した参政党の衆院勢力は3議席で主要な対象となりにくい。今後、衆参両院での多数派形成を目指す与野党の駆け引きが激しく展開される。【高橋祐貴】
