
「秋田犬」「比内地鶏」と並ぶ秋田県固有の動物「ジャンボウサギ」の見栄えを競う畜産共進会が秋田県大仙市で開かれた。飼育者の減少に歯止めをかけようと、地元の大曲農高の生徒が育てたウサギ4羽も出品され、審査員が毛並みや体形、体の柔らかさを見極めていた。
今月2日の共進会で出品されたウサギは、同市内や隣接する美郷町で飼育された計22羽。生後数カ月の小さなものから、体長50センチ近くに成長したウサギも。今回は美郷町の高橋清一さん(78)が飼育してきた1月生まれの雌「あかり」が最高賞に選ばれた。
大曲農高は、ジャンボウサギの一種で純白な毛が特徴の「畑屋うさぎ」について、飼育者が地元の美郷町でわずか2世帯にまで減少していることを懸念し、畜産部で畑屋うさぎの飼育を始めた。昨年からこの共進会で出品している。
今回も女子生徒らが4羽を持参した。同校畜産部の信田厚史顧問は「多くの人が畑屋うさぎの現状を知り飼育者が増えてほしい、という思いで学校でも取り組んでいる。今後も生徒たちとともに普及を目指していきたい」としている。
高橋さんは例年、春と秋に主に愛玩用として希望者に畑屋うさぎを1羽1万円余りで販売している。問い合わせは美郷町(0187・84・1111)の農政課。【工藤哲】