
イエメンの親イラン武装組織フーシ派が紅海などで商船への攻撃を再開し、7日には死者も出た。商船への攻撃は1月以来、約半年ぶりとみられる。パレスチナ自治区ガザ地区の停戦実現に向け、圧力を強めている可能性がある。
フーシ派は7日、紅海をトルコへ向けて航行していたリベリア船籍の貨物船にミサイル攻撃を行い、沈没させたと主張した。AP通信などによると、この船は爆撃により損傷し、乗組員は全員、別の商船に救助された。
また、7日夜には別のリベリア船籍の貨物船が無人機(ドローン)攻撃などを受け、乗組員少なくとも3人が死亡、2人が負傷した。
フーシ派は2023年10月にガザ地区で戦闘が始まって以降、イスラム組織ハマスに連帯する形で近海を航行する商船やイスラエル国内へのミサイル攻撃を開始。これまでに100隻以上の商船を標的とし、米軍やイスラエル軍などもたびたびイエメン国内のフーシ派拠点を空爆していた。
ただ、フーシ派は今年5月、米国と停戦に合意し、海運の「円滑な流れ」を確保することにも同意。商船の往来は徐々に戻りつつあった。紅海はスエズ運河につながる国際輸送の要衝だけに、フーシ派が再び商船攻撃を本格化させれば、影響は避けられない。
ガザ地区の戦闘を巡っては、今月に入り60日間の停戦を目指して交渉が再開されたが、ハマスとイスラエルの隔たりはなお大きく、合意には時間がかかるとの観測もある。【カイロ金子淳】
