
天皇、皇后両陛下が6日からモンゴルを公式訪問される。
歴代天皇、皇后としては初訪問だが、天皇陛下は皇太子時代の2007年、国交樹立35周年にあわせてモンゴル入りした。
馬に乗り、馬頭琴と共演し、テント式住居「ゲル」では元横綱・朝青龍の両親と交流。当時の行程を振り返る。
元横綱・朝青龍の両親が案内
07年も時期は7月だった。首都ウランバートルで、モンゴルの国民的なスポーツの祭典「ナーダム」の開会式に出席し、モンゴル相撲や弓の競技を観戦。旧ソ連に抑留されてモンゴルで亡くなった戦争の犠牲者を追悼する慰霊碑に供花した。
ナーダムも慰霊碑も、今回は両陛下そろって臨む。
前回の出発前の記者会見では、相撲好きで当時5歳だった長女愛子さまに「朝青龍や白鵬の国に行く」と説明したエピソードを披露した。
モンゴル中央部の古都ハラホリン(カラコルム)で遊牧民の文化を体験した際は、案内役だった元横綱・朝青龍の父ドルゴルスレンさんと母プルブバダムさんに「(愛子さまは)朝青龍のファンで(本名の)ダグワドルジさんと呼んでいます」と伝えた。
多様な水鳥の生息地として知られるウギー湖では、ジーンズ姿で湖畔の乗馬も楽しんだ。
1週間滞在し、帰国前日にはオペラ・バレエ劇場で開かれた歓迎コンサートに自らのビオラを持って登壇。国立馬頭琴交響楽団とともに、サンサーンス作曲「白鳥」を演奏した。
前回、皇后雅子さまは体調を考慮して同行を見合わせたが、今回は両陛下そろってのモンゴル訪問となる。陛下は2日の記者会見で「ともに訪問できることを大変うれしく思います」と話した。【山田奈緒】