横倒しになった北朝鮮の駆逐艦、今度は進水成功 金正恩氏も出席

　北朝鮮の朝鮮中央通信は13日、進水に失敗して横倒しになった5000トン級の大型駆逐艦の進水式が12日に開催されたと伝えた。金正恩（キム・ジョンウン）朝鮮労働党総書記が出席し、2度目の挑戦で成功した。

　5月21日に北東部の咸鏡北道（ハムギョンプクド）清津（チョンジン）の造船所でこの駆逐艦の進水式が行われたが、失敗して横転。その後、修復作業を進め、今回は北東部の羅津（ラジン）造船所で進水にこぎ着けた。

　金氏は演説で「（先月の事故で）無責任と非科学的な経験主義によって国家の尊厳と権威を一瞬で墜落させた曲折を経たが、いかなる難関も海軍戦力強化の道のりを遅延させられなかった」と強調した。来年度の半ばに海軍に引き渡されると述べた。

　また金氏は、来年から毎年駆逐艦を2隻ずつ建造して作戦水域に配備すると明らかにした。

　進水式には娘の金ジュエ氏も出席。金氏と共に駆逐艦に乗船して艦上を見て回った。

　5月の進水失敗を巡っては党や現場の責任者らが拘束されている。【ソウル福岡静哉】