
東京都は20日、都電荒川線(三ノ輪橋―早稲田間、12・2キロ)の1両を、工業デザイナー、水戸岡鋭治さんがデザインした特別車両に改装すると発表した。2026年春に登場する予定。
この日都庁でデザインを公表した水戸岡さんは「楽しい都電」をコンセプトに掲げた。15歳の時、故郷の岡山から東京に来て「黄色いかっこいい路面電車を見た。いつかこんなデザインをしたいと憧れた。夢のような楽しい電車を作りたい」と話した。昨年2月、無償でのデザイン協力を都に申し出た。
特別車両は運行から30年以上経過した「8500形」を使用。車体は昭和に街中を駆け抜けた黄色の車体を連想させる「山吹色」にする。内装には木材加工の伝統技法「江戸組子」を採用し、座席や床、ブラインドなども木の特注品で彩る。
水戸岡さんは「荒川線の懐かしい景色を見て、近所を散策してほしい」と願いを込め、小池百合子知事は「東京の新たなシンボルになることは確実。見るアート、動くアートだ」と歓迎した。
都交通局によると、改装費は約3500万円。一部費用(1700万円)を23日からクラウドファンディングで募る。支援額ごとに返礼品を用意し、30万円で車内に名前を記載できる権利、10万円でお披露目式への招待と一番列車の乗車など、下限の3000円は特別車両の缶バッジがもらえる。【柿崎誠】
