
13日に開幕した大阪・関西万博は「並ばない万博」を掲げ、デジタル化を推進している。
しかし、スマートフォンを頻繁に使うことで、充電が切れるハプニングに見舞われる人もいるようだ。
入場、買い物、地図……全部スマホ
「入場するのも買い物するのも全部スマホ。写真や動画も撮りまくるので電池の減りがヤバい」
交流サイト(SNS)には、そんな投稿が目立つ。
来場当日は入場ゲートや各パビリオン・イベントなどで、チケット情報を読み取るQRコードを提示する必要がある。
会場内の地図も、スマホにダウンロードした公式アプリなどを使って見る人が多い。
また、会場は「未来社会の実験場」として、万博として初めて全面的にキャッシュレスを導入している。クレジットカード、電子マネー、コード決済など約70種類の決済手段に対応しているが、現金は使えない。
そして、満喫している写真を撮り、SNSに投稿するといった操作を繰り返していると、スマホの電池はみるみる減っていく。
スマホの充電に関する懸念は、運営を担う日本国際博覧会協会も認識している。
広報担当者は「会場内には東西のゲート付近でモバイルバッテリーのレンタルや販売を行う店舗があります。充電スポットもいくつかありますが、混雑のため利用できないかもしれません。現段階ではモバイルバッテリーをご持参いただくことをおすすめしています」と話す。
「アナログの備え」も必要
一方、運営側は公式サイトで「(チケットは)電池切れや通信不良のトラブルなどに備えて、QRコードを印刷したり、スクリーンショットで保存したりして持参することもできます」としている。
実際、開幕日には入場ゲート付近で通信障害が発生し、QRコードが表示しにくくなるトラブルが発生した。
そのため、SNSでは「入場チケットのQRと地図は印刷しておけばストレス激減するから激おすすめ」「電子マネーが使えない場所に出くわして困らないためにも、1000円札や小銭を少し持っておきましょう」などと、「アナログの備え」も呼び掛けられている。
このほか、SNSには経験者ならではのお役立ち情報が投稿されている。
例えば、「暑さと日差しに注意」として日焼け止めや冷感タオルの持参を提案したり、飲食の持ち込みが認められていることから「レジャーシートは持って行くのが正解です」と勧めたりといった具合だ。
万博に出掛ける予定がある人は、会場内のルールや注意点などを公式サイトで確認するのはもちろん、SNSで体験談をチェックしておくとよさそうだ。【山崎明子】