
韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領による「非常戒厳」宣布を巡り、憲法裁判所が4日、弾劾訴追された尹氏の罷免を決定した。憲法裁周辺に集まった弾劾賛成派の市民からは、「私たちが勝った」などと歓喜の声が上がった。一方、弾劾に反対していた尹氏の支持者らは決定に強く反発したものの、意気消沈した様子だった。
警察は4日、混乱に備え、警察官を総動員できる最高レベルの警戒態勢を発令。憲法裁から半径約100メートルの区域を完全に封鎖した。罷免決定後も、4日夕までに目立った混乱は起きていない。
憲法裁近くの路上では、弾劾に賛成する市民らが3日夜から集会を開いた。寝袋を敷くなどして一夜を過ごす人も。4日午前11時22分、法廷で判事が「罷免」と言い渡す様子が大型モニターに映し出されると、集まった市民からは大歓声が上がった。
一方、弾劾に反対する尹氏の支持者らは、尹氏が住む大統領官邸の近くで集会を開催。罷免決定を知り、泣き崩れる人もいたが、尹氏を支持する教会の牧師らが次々とステージに上がり「勝利の日まで闘い続けよう」と抵抗を呼びかけた。5日もソウル中心部では、尹氏の支持者らによる集会が予定されている。
会社員の朴成勲(パク・ソンフン)さん(58)は「(尹氏は)正しいことをしたのに、罷免されるのは全く理解できない。憲法裁はもう信じられない」と憤った。
これまで尹氏の支持者による集会は熱気に満ちていたが、罷免決定後には意気消沈した空気も漂った。男性会社員(28)は「結果にはとても不満で腹が立つが、これ以上、力が出ない」と疲れた様子で語った。【ソウル福岡静哉】
