
韓国南東部・慶尚北道(キョンサンプクド)で続く大規模な山火事で、25日夜から26日未明までに住民15人の死亡が確認された。聯合ニュースが伝えた。防災当局は慶尚北道安東(アンドン)市や延焼している周辺の郡に住む住民に対し、避難するよう呼びかけている。
韓国では空気の乾燥と強風のため、21日から各地で山火事が同時多発的に発生。22日には慶尚南道(キョンサンナムド)で消火活動中の消防隊員ら4人が死亡している。この4人を合わせると一連の山火事での死者は19人となった。
特に22日に火災が始まった慶尚北道の被害が深刻で、住民の死者も集中している。聯合によると、安東市で25日夜、70代の女性が住宅の庭で死亡しているのが見つかった。煙を吸い込んで窒息したとみられるという。青松(チョンソン)郡では25日夜に60代の女性が焼死体で発見された。英陽(ヨンヤン)郡でも25日夜、男性1人と女性3人の遺体が見つかった。これに盈徳(ヨンドク)郡を加えた1市3郡で、26日未明までに計15人の死亡が確認された。
山林庁の25日夜の発表によると、被災面積は慶尚北道だけで約1万5100ヘクタールに達している。消防や軍などが懸命に消火活動に当たっているが、山火事が収束する兆しは見せていない。【ソウル福岡静哉】