
各地で桜の開花情報が舞い込む中、鳥取県と兵庫県にまたがる中国地方第二の高峰、氷ノ山(1510メートル)は雪山登山を楽しむ愛好家でにぎわっている。昨年より降雪が多く、氷ノ山自然ふれあい館響の森(鳥取県若桜町)によると、少なくとも今月いっぱいは残雪がみられる見通し。
鳥取県側の氷ノ越コース(3・6キロ)は登山口でも2~3メートルの積雪があり、登山者はアイゼンやスノーシューを履いて入山。尾根では時折立ち止まり、氷ノ山ブルーと呼ばれる澄んだ空と雪の対比を眺めながら山頂を目指していた。
年明けから大山、蒜山と雪山登山を楽しんでいる岡山市の会社員、神出隆司さん(66)は「景色が美しく、歩きやすかった。雪山は今季最後になりそう」と話していた。SNSには「豪雪」「今シーズンは雪たくさんあるし、もう1回行くかな」など、長く続く雪山シーズンを歓迎する書き込みがみられる。
氷ノ山は5月25日に夏山開きがあり、本格的な登山シーズンを迎える。【渕脇直樹】