
ロシアの侵攻を受けるウクライナと米国の代表団は23日、サウジラアビの首都リヤドで会合を開いた。米国は24日にロシア側とも協議する予定で、ウクライナとロシアが既に同意したエネルギー施設への攻撃停止について詳細を詰める。
ウォルツ米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)によると、米側は停戦の実施に向けて3段階の道筋を描く。まずはエネルギー施設への攻撃を停止し、次に黒海での停戦に拡大する。さらに停戦ラインを確定させるという流れだ。
ウォルツ氏は23日のCBSテレビのインタビューで、ロシア、ウクライナとそれぞれ、黒海での停戦や前線の停戦ラインについて協議すると説明。前線の停戦に関しては、検証の仕組みや平和維持などの詳細についても話し合うとした。
23日の米国との会合で交渉団を率いたウクライナのウメロフ国防相は23日、X(ツイッター)で、「会合が始まった。議題にはエネルギー施設と重要なインフラを保護する提案が含まれている」と説明。会合後には「話し合いは生産的だった」と振り返った。ゼレンスキー大統領もXで、会合は「技術的なものだった」とし、有益な会合だったと強調した。
米国とウクライナは11日の高官協議で、30日間の全面的な停戦で合意。一方、プーチン大統領は13日のトランプ米大統領との電話協議で、一時停戦の受け入れは拒否。ロシア側によると、エネルギー施設に限った30日間の攻撃停止では合意した。【ワシントン松井聡】