
青森市から十和田湖に至る国道103号「八甲田・十和田ゴールドライン」のうち、積雪のため冬季閉鎖されている区間の除雪作業が本格化し、八甲田山系に春の訪れを告げる「雪の回廊」が姿を現し始めた。
今冬は記録的な豪雪に見舞われた。閉鎖区間の一つ、酸ケ湯―谷地間(8キロ)の除雪作業が始まった2月22日時点で、酸ケ湯の積雪は昨年の倍近い4・4メートル。作業員はブルドーザーで雪をかき、ロータリー車が雪を噴き上げながら道幅を広げていた。
建設業者らでつくる「八甲田除雪隊」によると、3月12日時点で作業の約5割が進んだ。道路両脇の雪の壁は高い場所で8メートル近くに達する見込みだという。
昨年までは道路脇の木の高い所に付けていた目印を頼りに測量して除雪していた。今年からは三次元地図を活用した除雪作業も県内で初めて取り入れ、作業の効率化に役立っている。
4月1日に全面開通の予定で、除雪隊長の作見晃一さんは「今年は雪が多いので観光客に喜んでもらえるような白くて高い壁を作りたい」と話した。【松本信太郎】