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米ウクライナ「決裂」 中国は論評避ける メディアは欧米分断の分析


2月28日に行われたトランプ米大統領とウクライナのゼレンスキー大統領の会談が決裂に終わったことについて、中国は慎重な態度を示している。中国外務省は和平実現を支持し、建設的な役割を果たす意向を示しつつ、米露主導の交渉を歓迎するとともに欧州の関与を支持する姿勢を見せた。報道では米国のリーダーシップに対する信頼低下や欧米の分断が指摘され、中国ではこの機会を捉えて国力を増強すべきとの主張がある。また、台湾問題とウクライナ情勢を結びつける論調もあり、「今日のウクライナは明日の台湾」として、台湾に対する心理的圧力を高める意図が見られる。

 「決裂」に終わったトランプ米大統領とウクライナのゼレンスキー大統領による2月28日の会談について、中国外務省の林剣副報道局長は3日の記者会見で「中国側は引き続き和平実現のために建設的な役割を果たす」と述べるにとどめて論評を避けた。

 習近平指導部は米露主導のウクライナ和平交渉を歓迎しつつ欧州の関与も支持しており、今後も事態の推移を見極めながら国益の最大化を図る方針とみられる。

 世界が注視する中で首脳同士が口論する衝撃的な展開に、中国でも大きな関心が寄せられた。国内の報道ぶりを見ると、米国のリーダーシップへの信頼を失墜させ、欧米の分断を加速させる曲がり角になるとの分析が目についた。

 中国の名門大、復旦大の国際政治学者、沈逸教授は1日、時事評論サイト「観察者網」への寄稿で「ウクライナはいけにえとなって『米国にすがるのは危険だ』ということを人々に知らしめた」と指摘。実力主義に傾く世界において、中国は国力の増強を着実に進めるべきだと主張した。

 中国が悲願とする台湾統一問題と結びつける論調もあり、台湾問題を論じるネットメディアは「今日のウクライナは明日の台湾」との表現で米国から見放されるリスクを強調し、台湾側を揺さぶる情報を拡散していた。【北京・河津啓介】

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