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「煙で視界不良、海水使えず」 大船渡山林火災、12都県が消防援助


岩手県大船渡市で発生した山林火災には、東北地方や関東地方の計12県から約1700人の消防援助隊員が集まり消火活動を行っている。厳しい気象条件や水の供給難から鎮火には時間がかかると予想される。強風と煙により視界が遮られる中、山形県の消防防災ヘリ「もがみ」などが上空から支援し、地上隊員と連携して早期鎮火を目指している。ヘリコプターは海水を使用できないため、地上からの限られた水供給に依存している。秋田県からも約100人の援助隊員が派遣され、消火活動に携わっている。

 岩手県大船渡市で26日に起きた山林火災では、地元の岩手県にとどまらず東北地方の隣県や関東地方の12都県の消防関係者も応援に駆け付けている。現場の厳しい気象条件や水の供給態勢などから、鎮火には時間がかかるとの見方も出ている。

 総務省消防庁によると、2月28日現在で▽青森▽宮城▽秋田▽山形▽福島▽茨城▽栃木▽群馬▽埼玉▽千葉▽東京▽新潟▽仙台市――の計約1700人の緊急消防援助隊員が現場周辺で活動している。

 「風が強くて気流の変化もあり、煙で視界が遮られて機体の安定を保つのが大変だ」

 山形県の消防防災ヘリコプター「もがみ」の佐藤奨隊長は28日、毎日新聞の取材にこう語った。

 佐藤隊長によると、消防庁の要請を受け、連日朝から山形空港を飛び立ち現場に向かう。約1時間で上空に着き、消火活動に着手している。機体がさびる恐れがあるためヘリは海水を使えず、地上の消防隊が水を供給している。現場付近には湖やダム、川などがなく、地上からの水が頼りだ。

 火の勢いが強いため地上の隊員は現場に近づくのが難しく、上空からの消火を支援する。佐藤隊長は「地上の隊員と連携し、少しでも早い鎮火を目指したい」と話す。

 山形県消防救急課によると、県内の全12消防本部から計36隊の112人が活動しているという。

 秋田県内からは28日、12の消防本部から緊急消防援助隊として消防職員100人余りが派遣された。2019年の台風19号で被害を受けた宮城県丸森町に同年10月に派遣して以来約5年半ぶりとなる。

 物資搬送などでも協力し、秋田市消防本部の担当者によると、現地では消火栓が少なく対応に苦慮しており「火の勢いが強くて収束の見通しがまだつかないとの報告を受けている。長期の活動も見据えて交代要員も検討している」と話す。【古賀三男、工藤哲】

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