
トランプ米大統領とウクライナのゼレンスキー大統領の首脳会談が28日(日本時間3月1日)、米ホワイトハウスで始まった。トランプ氏がロシアのプーチン大統領との直接交渉でウクライナとの戦争の終結を目指す中、ウクライナの鉱物資源開発や安全保障策について協議する。
第2次トランプ政権の発足以降、両氏が対面で会談するのは初めて。レアアース(希土類)を含む鉱物資源の共同開発の協定に署名する見通し。ゼレンスキー氏は資源という経済的な見返りを示すことで、紛争での米国の支援をつなぎ留めたい考えだ。
鉱物資源を巡る合意について、米国側は2月中旬に草案を示した。しかし、安全保障の確保に関する項目がないことを理由にゼレンスキー氏は署名を拒否。いら立ちを募らせたトランプ氏は「選挙なき独裁者であるゼレンスキーはもっと迅速に動くべきだ。そうしなければ、国が残らないだろう」などと批判し、両者の関係は悪化していた。今回の会談では、両者の関係がどこまで改善するかも焦点だ。【ワシントン松井聡】