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国宝キトラ古墳の「青龍」、赤外線でくっきり 泥の下、鮮明な輪郭線


奈良県明日香村のキトラ古墳で、奈良文化財研究所が最新の赤外線カメラを使用し、古墳壁画「青龍」の鮮明な輪郭を捉えた。青龍は春を象徴する神獣で、これまでの赤外線撮影では汚れが激しく詳細が不明だったが、近赤外線カメラを用いて全身の輪郭が明瞭に確認された。キトラ壁画は1983年に発見され、劣化防止のため石室から取り外し、保存調査が続けられている。今回の撮影は、古墳を「飛鳥・藤原の宮都」構成資産として2026年夏の世界文化遺産登録を目指す活動の一環である。

 奈良県明日香村のキトラ古墳壁画(国宝)の四神像のうち、東壁「青龍(せいりゅう)」を奈良文化財研究所(奈文研)が最新の赤外線カメラで撮影し、春を象徴する神獣の輪郭が浮き上がった。文化庁(京都市)で27日、「古墳壁画の保存活用に関する検討会」(和田晴吾座長)があり、報告された。

 四神は中国神話の天をつかさどる4種の神獣。青龍は泥汚れが最も激しく、肉眼では赤い舌などがわずかに見えるのみだ。ただ、従来の赤外線撮影で高松塚古墳壁画(国宝)四神像と同様の青龍と分かっていた。奈文研が2024年12月、農産物鮮度判定などで使われる最新の「近赤外線カメラ」で撮影したところ、墨で描かれた全身の輪郭線がより鮮明に見え、口を大きく開け、体をS字状に曲げた姿がくっきり確認できた。

 1983年発見のキトラ壁画は劣化防止のため、04年から7年間かけ、石室内壁のしっくいごとはぎ取り、古墳横の施設「四神の館」で保管。永久保存のための調査が続いており、今回の撮影もその一環だ。高松塚壁画と合わせて古墳と一体で、26年夏の世界文化遺産登録を目指す「飛鳥・藤原の宮都」構成資産となっている。【皆木成実】

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