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亡くなった元兵庫県議の遺児2人のため支援基金設立へ 同僚議員ら


兵庫県の竹内英明元県議がSNSでの攻撃的な投稿や電話での嫌がらせを受けた後、2024年11月の知事選を契機に議員辞職し、1ヶ月前に自死した。彼は正義感が強く、県政の問題を鋭く問うていたことで知られていた。彼の死を受け、支援のための基金が設立され、県議の同僚や職員らが遺児のために支援を呼びかけている。基金は竹内氏を慕う仲間たちの思いを形にすべく、学費支援を目的としていることから遺族も受け入れた。

 兵庫県の文書告発問題に関する県議会調査特別委員会(百条委)の委員だった竹内英明元県議(当時50歳)が亡くなってから18日で1カ月となった。2024年11月の知事選を巡ってSNS(ネット交流サービス)上で攻撃的な投稿にさらされ、選挙後に議員辞職。失意のうちに死去した。同僚県議らは近く、竹内さんの遺児2人を支えるための基金を設立して、支援を呼び掛ける。

 竹内さんは同県姫路市議を経て07年、県議に初当選。立憲民主党系会派に所属し、5期目だった。親しかった県議や県職員らは「正義感が強くて調査能力が高く、財政問題や知事の資質について、県政を問いただした」「親交の深い議員や県職員らの仕事や家庭の悩み、相談事にも応じていた」と人柄をしのぶ。

 24年夏に設置された百条委では、斎藤元彦知事らのパワーハラスメントなどの疑惑について鋭く追及した。その影響から、知事選期間中にSNSでやり玉に挙げられ、誹謗(ひぼう)中傷する大量の動画などが拡散した。事務所には、匿名で「議員を辞めろ」「今から行く」といった電話攻撃も繰り返されたという。

 関係者によると、知事選翌日に「皆さんに申し訳ない」と憔悴(しょうすい)しきった姿で辞職願を提出。この時期の竹内さんは「家から出ることも難しい。家族を守ることで精いっぱい」と周囲にも言葉少なだった。

 だが、辞職後も「攻撃」はやまず、阪神大震災から30年の翌日の1月18日、自室で倒れているのが見つかった。自死とみられる。遺書などはなかったという。

 所属していた会派「ひょうご県民連合」は、遺児の学費などを支援するため基金の設立を計画し、一部の県議や県内市町長、県職員から賛同を得た。遺族は当初固辞したが「竹内さんを慕っていた議員や県職員らがいたことの証しにしたい」と説得され、受け入れたという。

 近く県民連合のホームページやSNSで募金への協力を呼び掛ける。中心となった上野英一県議は「お子さんたちには、お父さんが誇るべき政治家だったと胸を張って生きてほしいという思いを込めた」と話している。

 毎日新聞の取材に妻は「今も亡くなったことが信じられない」とし、「市民のため、若い世代のために議員活動を続けてきた夫の思いを受け継いで、2人の子どもをしっかり育てていきます」と語った。【中尾卓英、山田麻未、山本康介】

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