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24年名目GDP、初の600兆円超 実質は557兆円でほぼ横ばい


内閣府が発表した速報値によれば、2024年10~12月期の国内総生産(GDP)は、物価変動を除いた実質で前期比0.7%増となり、年率換算で2.8%増加しました。これで3四半期連続のプラス成長です。しかし、GDPの大部分を占める個人消費は、前期の0.7%増から0.1%増へと鈍化し、成長を抑えました。設備投資では半導体製造装置への需要が増え0.5%増となり、輸出は1.1%増で3四半期連続のプラスです。名目GDPは前年比2.9%増で初めて600兆円を突破しましたが、円安の影響でドル換算では順位が下がり、日本の世界経済での位置づけが変化しています。

 内閣府が17日発表した2024年10~12月期の国内総生産(GDP、季節調整済み)の速報値は、物価の変動を除いた実質で前期(7~9月期)比0・7%増となった。この状態が1年続いた場合の年率換算は2・8%増。プラス成長は3四半期連続で、前期(0・4%増)よりも加速したが、GDPの過半を占める個人消費は伸び悩んだ。

 個人消費は前期比0・1%増にとどまった。3四半期連続でプラスを確保したものの、前期(0・7%増)から鈍化した。自治体の補助金政策などで冷蔵庫などの白物家電が好調だったが、外食が減った。前期に南海トラフ地震臨時情報などを受けて増えた備蓄用の飲料水の需要も減少したほか、高騰する野菜やコメの消費減も下押し要因となった。

 設備投資は半導体製造装置などへの投資が拡大し、前期比0・5%増となり、2四半期ぶりに増加した。

 輸出は前期比1・1%増で、3四半期連続のプラスだった。軽油などの石油関連製品が増えたほか、輸出に入る訪日客の消費は天候不順の影響でマイナスになった前期から2四半期ぶりに増加に転じ、4・3%増だった。

 GDPを押し下げる輸入は医薬品や電子部品などが減って2・1%減だった。3四半期ぶりのマイナスとなり、GDP押し上げの一因となった。

 同時に発表された24年のGDPは、物価変動を含む名目で前年比2・9%増の609兆2887億円となり、初めて600兆円を超えた。安倍晋三首相(当時)が15年秋に、20年ごろに600兆円を達成すると目標に掲げていた。1992年に500兆円を突破して以降、足踏み状態が続いていた日本経済にとって、一つの節目となる。ただ、円安の進行もあってドル換算では23年に名目GDPでドイツを下回り世界4位となったほか、25年にはインドに抜かれるとの推計もある。経済大国・日本の位置づけは揺らいでいる。

 加えて、名目の増加は急激な物価上昇によるところが大きく、経済の成長力は力強さを欠く。物価変動を除いた実質は前年比0・1%増の557兆4064億円で、ほぼ横ばいだった。認証不正問題に伴う自動車の出荷停止の影響で個人消費は0・1%減となり、新型コロナ禍の20年以来4年ぶりのマイナスだった。【山下貴史】

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