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トキ、本州で初の放鳥へ 2026年6月に石川・能登で 環境省


環境省は、2026年6月に石川県の能登半島でトキを放鳥する方針を発表した。これまで放鳥は新潟県佐渡市でのみ行われており、本州では初となる。放鳥対象は佐渡トキ保護センターで飼育されている15~20羽で、放鳥直前に3カ月間の予備訓練を行う予定。放鳥地は地元協議会によって決定される。能登は放鳥に適した環境が整っているため選定された。トキは過去に個体数が激減したが、人工繁殖と放鳥により回復を目指しており、現在推定生息数は576羽。本州初の放鳥は生息地の過密防止や感染症リスク軽減のための取り組みの一環で、成熟個体1000羽を目標にしている。

 国の特別天然記念物トキについて、環境省は14日、2026年6月ごろに石川県・能登半島地域で放鳥する方針案を有識者検討会に示し、了承された。放鳥はこれまで新潟県佐渡市でのみ行われており、本州では初となる。

 放鳥するのは佐渡トキ保護センター(同市)などで飼育している15~20羽程度。放鳥の直前3カ月間、同センターの順化ケージで群れでの生活や餌取りなどの訓練をする。具体的な放鳥場所は、今年7月ごろまでに県や地元市町などでつくる協議会で決定する。

 環境省は本州などでのトキの定着に向け、22年に放鳥候補地を公募。能登と島根県出雲市が選ばれた。

 環境省によると、能登は餌場となる水田や営巣地の森林など野生復帰に必要な環境が整っていることが評価された。石川県内には1970年ごろまでトキが生息しており、本州最後の生息地とされる。佐渡から飛来する個体も確認されているという。環境省の担当者は「(放鳥が)能登半島地震からの復興の象徴となり、地域が元気になる後押しになってほしい」と話す。

 トキは乱獲などにより個体数が激減し、81年に佐渡で生息していた野生の5羽を国が捕獲し、人工飼育を始めた。日本産は03年に絶滅したが、中国産のペアで人工繁殖させて個体数を増やし、08年に初めて佐渡で放鳥した。

 これまで放鳥したのは計521羽で、放鳥5年後の生存率は36・8%。野生下でも繁殖しており、24年12月時点で推定576羽が生息している。生息地の過密防止や鳥インフルエンザなどの感染症による絶滅リスク軽減のため、国は複数の地域で群れをつくり、成熟個体を1000羽以上とすることを目指している。環境省によると、もう一つの候補地・出雲での放鳥スケジュールは未定だという。【山口智】

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