
英国防省は2日、ウクライナ侵攻を続けるロシア軍が負傷兵を前線に再投入している可能性が高いとの分析結果をX(ツイッター)で公表した。治療が済んでおらず、松葉づえをついて戦闘任務に復帰させられる兵士もいるという。事実ならば、ロシアの過度な兵力不足を示す分析となる。
国防省によると、戦闘で負傷した一部の兵士は医療施設から早期に退院させられているという。歩行が可能であれば任務を与えられ、中には負傷者で構成された部隊もあるとみられる。
ウクライナ側の分析では、2022年2月の侵攻開始以降、治療を必要としているロシア兵は40万人に上り、医療施設も負担を強いられている。ロシア当局は詳細な死傷者数を公表していない。
一方、ウクライナ軍も兵力不足は深刻だ。英メディアによると、24年の脱走兵は少なくとも6万人に上り、任務から離れる兵士が続出しているという。【ロンドン篠田航一】