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所得制限なしの給付型奨学金 理系大学生対象に創設へ 東京・品川区


品川区は2025年度に、区内に住む理系の大学生を対象とした所得制限のない給付型奨学金を導入することを決定しました。具体的には26年春以降の新入生100人を対象とし、国立大の授業料標準額である54万円を最大4年間(医学部や獣医学部は6年)給付します。奨学金の支給は成績維持が条件で、成績が著しく悪化した場合は打ち切りの可能性があります。申請には家庭の所得制限は設けられず、志望の強さや学業成績を基に選考し、面接も実施されます。また、地域貢献を目的としたボランティア活動への参加が求められる予定です。品川区によると、所得制限を設けない給付型奨学金は全国の自治体で初の試みとされています。

 品川区は2025年度、区内に住む理系の大学生を対象に、所得制限のない給付型奨学金制度を創設する方針を決めた。26年春の新入生から、年間100人への給付を想定している。【白川徹】

 区は25年度当初予算案に、100人分の授業料など関連費用を計上。19日に開会する区議会定例会に、予算案を提出する。

 返済義務のない給付型奨学金は国や全国の自治体で導入が進んでいるが、区によると、所得制限を設けないケースは全国の自治体で初めてという。一般的に、文系学部に比べて学費が高額の理系学部での導入を決めた。

 区関係者によると、1年間の給付額は、国立大の授業料の標準額である54万円で、卒業までの4年間(医学部や獣医学部などは6年間)にわたって給付する。ただし、著しく成績が悪化した場合など、ふさわしくないと判断した場合は給付を打ち切る。

 対象は品川区の居住者のうち、医療系や理工農系の大学や学部に、26年春以降に新たに進学する人。進学後も品川区に居住することが条件。すでに大学に通っている人は対象外で、25年秋に募集を開始する。

 応募の条件には所得制限を設けず、面接で志望の強さなどを判断し、学業成績と合わせて給付の可否を決める。大学進学後には年に数回、地域貢献を目的としたボランティア活動に参加してもらうことを検討している。

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