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70代夫婦が宝塚市に254億円寄付 「安心できる市立病院にして」


兵庫県宝塚市は、老朽化した市立病院の建て替えのため、元会社役員の岡本光一さんと妻の明美さんから約254億円の寄付を受けました。この寄付は、市が財源確保に苦慮していた中でのもので、未来の市財政の負担軽減に寄与します。この寄付のうち250億円は建て替え資金として運用される予定で、残りの4億円は手術支援ロボットの購入に使われます。市立病院のリニューアル事業費は約397億円と試算されており、寄付はその約6割をカバー。岡本夫妻は過去にも市に対する計約38億円の寄付を行っており、この寄付が市民にとって重要な役割を果たすことを期待しています。

 兵庫県宝塚市は3日、市内で暮らす元会社役員の岡本光一さん(77)と妻明美さん(75)から「安心できる市立病院にしてほしい」と約254億円の寄付を受けたと発表した。市は、老朽化した市立病院の建て替え事業費などに充てる。建て替え事業は将来の市財政の窮迫につながりかねず、市は財源の確保に苦慮していた。

 岡本さん夫妻は2002年に私財約36億円を投じて、市内に福祉やボランティアの支援施設などを整備した。

 23年には、太陽光発電所の計画を巡って住民の反対運動が起きた市内の山林を事業者から購入。「豊かな自然を残してほしい」と2億円とともに市に寄付していた。

 市は、寄付された約254億円のうち、250億円は建て替え資金のための基金を設立して運用する。残りの約4億円は手術支援ロボットの購入資金に充てる。

 市立病院は1984年に開院した。老朽化が顕著で、市は31年度のリニューアルをする計画を立てている。事業費は約397億円と試算しており、寄付額はその約6割に上る。

 岡本さん夫妻は記者会見で「病院の建て替え費用は莫大(ばくだい)で市の財政上の大きな負担だと聞いた。市民にとって大切な施設なので良い病院を造ってほしい」と話した。【土居和弘】

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