
米国の国土安全保障省のハフマン長官代行は21日、沿岸警備隊トップのリンダ・フェイガン司令官を解任した。米メディアによると、海上での麻薬密輸対策の失敗や、過剰なDEI(多様性・公平性・包括性)施策が理由だという。
20日に就任したトランプ大統領は、独立性が尊重されてきた軍や法執行機関に関しても、自身の意に沿わない高官は解任する構えを見せる。「トランプ人事」が早速、発令された形だ。トランプ氏は、連邦機関のDEI施策を撤回し、「能力本位」に改めるとも表明している。
フェイガン氏は2022年に女性初の沿岸警備隊司令官に就いた。報道によると、解任理由には、人員確保の失敗▽沿岸警備隊士官学校で起きた性的暴行事件への対処ミス▽砕氷船やヘリコプターの調達を巡る管理ミス――などが挙げられたという。
トランプ氏は昨年11月の大統領選後、軍高官らの入れ替えを検討していると報じられていた。【ワシントン秋山信一】