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空気を入れないタイヤ実用化へ ブリヂストンと滋賀・東近江市が協定


滋賀県東近江市とブリヂストンは、空気を入れない次世代タイヤ「AirFree」の実用化に向け、連携協定を締結しました。このタイヤは空気の代わりに樹脂製のスポークで荷重を支える構造で、ゴム製タイヤは張り替え可能でリサイクルも容易です。自治体との協定は初めてで、2026年までに実証実験が行われる予定です。実験は、東近江市が運行する自動運転車「けい流カー」で実施される予定で、山間地域での有効性も検証されます。この取り組みにより、新たな地域移動手段の普及と技術開発が期待されています。

 滋賀県東近江市とブリヂストン(本社・東京都中央区)は15日、空気を入れない次世代タイヤ「AirFree」の実用化に向け連携協定を締結した。同市が道の駅「奥永源寺渓流の里」を拠点に走らせている自動運転車「けい流カー」(定員5人)で2026年にかけて実証実験する。

 同社によると、AirFreeは空気の代わりに樹脂製の青い部品(スポーク)で荷重を支える。ゴム製タイヤは張り替え可能で、スポークもリサイクルしやすい素材を使っている。東京都小平市では既に公道実験をしているが、山間地の足としても活用できるか、今回初めて自治体と協定を結んだ。けい流カーは2021年度から国土交通省の支援で電磁誘導ルート(片道2・4キロメートル)を走行。地域住民や観光客らのべ5000人近くを運んでいる。

 締結調印式で小椋正清市長は「奥永源寺は自然と歴史に大変恵まれた地域。移動手段のさらなる進化を促すことを期待します」とあいさつ。同社の太田正樹・新モビリティビジネス推進部長も「新たな価値創造に向けた事業化、技術開発につなげていきたい」と応えていた。

 けい流カーは、愛知川上流を走り、停留所は道の駅「奥永源寺渓流の里」▽日枝神社前▽黄和田上▽杠葉尾口▽杠葉尾▽銚子ケ口入口。冬季を除く土、日曜と平日(隔週で水、金曜)に1日6~7便を運航。チケットは片道券150円、往復券300円、1日乗車券350円、1カ月定期券1000円など。乗車時間は往復30分で観光スポットや自動運転技術についての音声ガイドが流れる。問い合わせは市公共交通政策課(0748・24・5658)。

【伊藤信司】

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