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トランプ氏元側近がマスク氏を「本物の悪党」 外国人材巡り内紛


トランプ次期米大統領の元側近スティーブ・バノン氏が、イーロン・マスク氏を「本物の悪党」と非難し、トランプ陣営内部での摩擦が表面化した。バノン氏は、H1Bビザを巡る問題でIT業界が外国人を優先すると批判し、マスク氏が南アフリカ出身であることに対しても不満を示した。マスク氏は大統領選でトランプの支援者として影響力を強めたが、トランプ政権の外国人労働者に対する政策は定まっていない。バノン氏は以前のトランプ政権内で大きな影響力を持っていたが、現在は政権外から支持者への訴求を続けている。

 トランプ次期米大統領の元側近のスティーブ・バノン元首席戦略官が、第2次トランプ政権で規制緩和などに取り組む大富豪のイーロン・マスク氏を「本物の悪党だ」と非難した。高い技術力を持つ専門職向けの就労ビザ(査証)「H1B」を巡って2人は対立しており、トランプ氏の「インナーサークル」内部の摩擦が表面化した。

 米メディアによると、バノン氏は1月上旬のイタリア紙「コリエレ・デラ・セラ」とのインタビューで、「IT業界はH1Bビザを都合良く使っている。シリコンバレーの技術者の76%は外国人だ」などと主張した。H1Bビザを活用して、外国の高度人材を集めることを提唱するマスク氏を批判した。

 さらにマスク氏の出身国の南アフリカが過去にアパルトヘイト(人種隔離)政策をとっていたことを念頭に「南アフリカの白人は地球上で最も人種差別的な人々だ。どうして彼らが米国のことに口出しするのか」と不満を表明。「マスク氏は(大統領選でトランプ陣営に)お金を投じていたから、我慢しようと思っていたが、もう我慢ならない。南アフリカに帰るべきだ」と述べた。

 トランプ氏は不法移民の国外追放を提唱する一方で、ビザを取得した外国人労働者は歓迎する姿勢だ。ただ、保守層にはH1Bビザに懐疑的な意見もあり、20日に発足する次期政権の方針は定まっていない。

 バノン氏は第1次政権発足当初、トランプ氏への影響力の大きさで知られたが、人種差別的な言動がたびたび問題視された。ホワイトハウス内部での権力闘争に敗れる形で政権を去った後も、ポッドキャストなどを通じてトランプ氏の支持者らへの訴求力を保っている。

 一方、「世界一の富豪」であるマスク氏は2024年の大統領選で巨額の支援によって勝利の立役者となり、「トランプサークル」内で存在感を高めた。大統領選後もトランプ氏の自宅に入り浸るなど行動を共にする機会が多く、新政権では政府外助言機関「政府効率化省(DOGE=ドージ)」を率いて、政策面で影響力を行使するとみられている。【ワシントン秋山信一】

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