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岸田前首相襲撃、被告の弁護団が国賠訴訟検討 黙秘権侵害など訴え


岸田文雄前首相に対する爆発物投擲事件で起訴された木村隆二被告の弁護団は、検事による取り調べが不適正だったとして、国に対して民事訴訟を検討している。和歌山地検の検事が黙秘権を侵害し、被告の人格を否定するような発言を行ったとされ、最高検もこれを不適正と認定した。弁護団は憲法で保障された黙秘権の侵害を問題視し、被告が精神的苦痛を受けたとして検事の立件も考慮している。

 岸田文雄前首相の演説会場で爆発物を投げ込んだとして起訴された木村隆二被告(25)に対し、検事の取り調べが不適正とされた問題で、被告の弁護団は6日、民事訴訟で国に賠償を求めることを検討していると明らかにした。黙秘権の侵害などに当たるとして、違法な取り調べだったと訴えている。

 この問題では、和歌山地検の男性検事が取り調べで「かわいそうな木村さん」「社会に貢献できていない」などと発言したとされる。弁護人が人格否定に当たるとして検察庁に抗議し、最高検が「不適正」と認定したことが分かっている。

 和歌山市内で記者会見した弁護団によると、被告は2023年4月15日に現行犯逮捕された当初から黙秘を続けていた。

 5月10日ごろ、目を閉じたままの被告に対し、検事が「被害者に対して申し訳ない気持ちがあったら、目を開けてください」などと告げ、同じやりとりを続けたという。

 こうした取り調べについて、弁護人は憲法で保障された黙秘権の侵害に当たると主張。被告の人格を否定するような発言があったことも踏まえ、民事訴訟を起こすことを検討しているという。

 被告は接見した弁護人に対し、「人格否定する発言が相次ぎ、納得できない」との趣旨の発言をしたという。被告に精神的な苦痛を与えたとして、特別公務員暴行陵虐容疑で検事の立件を求めることについても今後検討する。

 会見した赤木俊之弁護士は「黙秘している場合は取り調べを終えなければならない」と指摘。検察による取り調べの問題が相次ぐことにも触れ、「しゃべらせることが正しいという発想がある。取り調べに頼らない捜査を進めなければならない」と語った。

 被告は和歌山市で選挙応援演説に訪れた岸田氏のそばにパイプ爆弾を投げつけたとして、殺人未遂などの罪に問われている。公判は裁判員裁判で審理され、2月19日に判決が言い渡される予定。【藤木俊治】

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