鹿児島3区は、自民前職で農相の小里泰弘氏(66)が、立憲前職の野間健氏(66)との一騎打ちで敗退が確実となった。現職閣僚が選挙区で議席を落とすことになった。
鹿児島県薩摩川内市の事務所に姿を見せた小里氏は「大変な厳しい選挙戦だったが、皆様に支えられて総力を結集し、ベストを尽くした。こうなったことは、ひとえに私の力不足」と支援者に深々と頭を下げた。
小里氏は、労相や自民総務会長を歴任した故・小里貞利氏の長男。後継として2005年に初当選して以降、順調に当選を重ね、副環境相や副農相を務めた。
17年の区割り見直しで鹿児島県の小選挙区が5から4の1減となり、小里氏が地盤としてきた旧4区の広範囲が3区に組み込まれた。旧3区に根を張ってきた野間氏と競うこととなり、17年は選挙区で勝利したものの、前回の21年は選挙区で敗れ比例復活となった。
選挙期間中は、推薦人に名を連ねるなど総裁選で支援した石破茂首相や、自民県連会長で関係の近い森山裕党幹事長が選挙区に入り支援した。だが、裏金事件による自民への逆風には勝てず、終始野間氏を追いかける展開となった。【宝満志郎、森永亨】