公明党の石井啓一代表は30日のBSフジ番組で、自民党の石破茂総裁が提唱する「アジア版NATO(北大西洋条約機構)」創設について、「石破氏が独自色を出すために主張されたと理解している。首相になって内閣を運営していくとなると、現実的な路線にならざるを得ない」と実現可能性を疑問視した。
石井氏は「総裁任期は3年、総選挙で勝てば4年あるが、そのなかで何をやるかというときに、(石破氏が)これをやるかは疑問だ」と指摘。「もっと現実的なことをおやりになると思う」と述べた。
その上で、アジア版NATOを創設する場合、現行の安全保障関連法が認める集団的自衛権の限定的な行使ではなく、制限なしの行使が必要になるとの見方を示し、「これは憲法改正しなきゃできない。今、そんな機運はない」と否定的な考えを示した。【野間口陽】