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標高329mの金華山でも遭難 岐阜県警「低山といえど体調管理を」


 岐阜市のまちなかにある金華山(標高329メートル)で20日、岐阜県警岐阜中署員らが登山者にチラシなどを配って安全な登山を呼びかけた。県の防災ヘリが出動するなど、9月になって4件の遭難が相次いでおり、「低山といえど、体調管理をして登ってほしい」と呼びかけている。

 金華山には初心者から上級者向けまで10の登山道が整備されている。30分から1時間ほどで山頂まで行けるとあって、手軽なハイキングコースとして市内外から多くの登山者が訪れる。

 県警山岳警備隊によると、金華山の昨年の遭難は12件。転倒や滑落、急病などで道に迷った後に遺体で発見されたケースもあった。陶山慎二朗副隊長は「北アルプスなどと異なり低山ならば大丈夫と思われがちだが、身近な里山でも人が亡くなる事故は起きる」と話す。

 今年は8月まで3件だったが、9月になりヘリコプターが出動する救助要請が急増。下山時の転倒による負傷のほか、熱中症による体調不良、スズメバチ被害などで4人が救出された。8月に遭難しかけたという愛知県一宮市の女性(36)は「暑い中で無理して途中で動けなくなった。登る前には必ず十分な水分を取って」と助言する。

 紅葉シーズンの10、11月は例年、低山の遭難が増えるといい、岐阜中署地域課の前田里佳課長は「体調と体力に合わせてコースを選べば、年間を通して楽しめる山。水分補給と時間にゆとりを持って登ってほしい」と訴える。【稲垣洋介】

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