経済同友会の新浪剛史代表幹事は17日の定例記者会見で、日本製鉄による米鉄鋼大手USスチールの買収計画について「政治の問題がなければ問題なくOKになる案件だ。日鉄が支援しなければUSスチールの生存にもかかわる話であり、なんの問題もない」と述べた。
米国では、買収計画に安全保障上の懸念がないか、対米外国投資委員会(CFIUS)が審査をしている。全米鉄鋼労働組合(USW)は買収に強く反発しており、欧米メディアは今月4日にバイデン米政権が計画を阻止する方向で最終調整に入ったと報道。その後、判断は11月の大統領選後に先送りされたとみられている。
新浪氏は「(買収は)米国にとって悪いことではない。(日鉄に)落ち度があったとは思わないし、CFIUSがノーという理由はないのではないか」と語った。【道永竜命】