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遺族「到底納得できない」 過失致死傷罪で起訴 群馬3人死亡事故


 群馬県伊勢崎市の国道17号で5月、トラックが車2台と衝突し5人が死傷した事故で、自動車運転処罰法違反(危険運転致死傷)容疑で逮捕されたトラック運転手、鈴木吾郎被告(69)=吉岡町=が同法違反(過失致死傷)の罪で起訴されたことを受け、遺族が16日、前橋市内で報道陣の取材に応じ、「到底納得できない」などと話した。

 起訴状などによると、鈴木被告は5月6日夕、同市境上矢島の国道17号で、中型トラックを運転中、時速約90キロまで急加速するなどして対向車線にはみ出し、乗用車2台と衝突。乗用車を運転していた前橋市桶越町の会社員、塚越寛人さん(当時26歳)と息子の湊斗(みなと)ちゃん(同2歳)、塚越さんの父で渋川市赤城町宮田の会社員、正宏さん(同53歳)を死亡させ、ほかの車を運転していた太田市の女性派遣社員に軽いけがをさせたとしている。

 寛人さんの妻で湊斗ちゃんの母親は「到底納得できない。何とかして危険運転になるよう捜査は続けてもらいたい」と述べた。正宏さんの母親は「聞いた時は信じられなかった。怒りもある」とし、鈴木被告の勤務先について「非常に腹が立つ。今回のようなことはあってはならない。もう少し管理をしっかりしていただかないと、一歩間違えば今回のようなことが起こりかねない」と苦言を呈した。寛人さんの兄は「ショックな気持ちで、日ごろの生活の意欲が低下し、寝られなくなった」と話した。

 遺族によると、鈴木被告からの謝罪の言葉などはないという。また、過失致死傷罪での起訴について3人に報告できていないと明かし、寛人さんの兄は「これからどうなるか決まってから話せたらいいなと思っている」と語った。

 今月28日は湊斗ちゃんの誕生日で、母親は「3歳になるのを夫は楽しみにしていた。3歳を迎えることができなくて、本人たちも悔しがっていると思う」と声を詰まらせた。

 遺族は今後、会社の管理責任を問う訴訟を起こすことも検討しているという。【椋田佳代】

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