北朝鮮国営の朝鮮中央通信は14日、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記と、訪朝したロシアのショイグ安全保障会議書記が13日に会談したと報じた。同通信は、両氏が一緒に車に乗る写真をホームページで公開した。
北朝鮮は6月にも、ロシアのプーチン大統領と金氏がロシア製最高級車でドライブする写真を公表しており、両国の親密ぶりをアピールする狙いがあるとみられる。
ショイグ氏は前国防相でプーチン氏の側近。公開された写真では金氏が運転席に、ショイグ氏は助手席に座っており、車体の前方にメルセデス・ベンツのものとみられるエンブレムが写っている。
金氏は自身の専用車にベンツを使用していると韓国メディアなどで報じられている。国連安全保障理事会の制裁決議は北朝鮮へのぜいたく品輸出を禁じており、この車両がベンツであれば決議違反の可能性がある。
金氏とショイグ氏は会談で、「両国の戦略対話を深め続け、互いの安全の利益を守るための協力を強める」ことで一致した。6月の首脳会談で締結した、有事の際の軍事援助を規定した包括的戦略パートナーシップ条約に言及し、露朝の協力をさらに拡大することを確認した。【ソウル福岡静哉】