京都府警は12日、畑で栽培されていた京野菜「九条ねぎ」を盗んだとして、京都市伏見区の農業、山本英雄容疑者(27)を窃盗の疑いで逮捕した。容疑を認めているという。6月以降、府内の畑から九条ねぎが盗まれる被害が計8件、約3・5トン確認されており、関連を調べる。
逮捕容疑は、8月30日午前8時ごろから9月1日午後7時50分ごろ、京都市内の農産物販売会社が所有する京都府久御山町の畑で、九条ねぎ約216キロ(約19万4400円相当)を盗んだとしている。
同署によると、山本容疑者自身も九条ねぎを栽培しているという。同署は防犯カメラなどの捜査で山本容疑者を割り出し、関係先からは窃盗に使われたとみられるかご22個や鎌などを押収した。
6月以降に畑で盗まれた九条ねぎは約3・5トン、被害額は200万円を超えている。同一の被害者が3回盗まれた例もあった。
九条ねぎは葉が厚く甘みの強いのが特徴で「京のブランド産品」にも認証されている。旬は冬とされているが、JA全農京都によると、1年を通して収穫、出荷されており、同JA管内での2023年の出荷量は約1400トン。【鈴木健太郎】