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猫4匹の死骸、公園で発見 口に枝、体にひも 愛媛県警が捜査


 松山市の松山総合公園内で8月、猫4匹の死骸が相次いで発見された。公園を管理する市によると、いずれも口などに木の枝が刺さっていたり、体にビニールひもが巻き付いたりしていたという。市は、何者かが虐待した可能性もあるとみて、公園内に監視カメラを新設するなどして警戒している。

 公園内などで野良猫の保護活動に取り組むNPO団体「Sakura Cat」(松山市)によると、不自然な死骸が最初に見つかったのは同3日。散歩中の市民から同団体に「側溝で猫が死んでいる」と連絡があった。同団体が現場を確認すると、顔面が殴られた後のように潰れた状態だったという。市生活衛生課などによると、その後も公園内の別の場所で、口に長さ約20センチの木の枝が刺さっているなど、計4匹の死骸が見つかった。

 同月末には、首にひもが巻き付いた状態で弱っている1匹も発見。命に別条はなかったが、首にくっきりと跡が残るほどきつく巻かれていたという。

 不審死した猫のうち3匹は、同団体が不妊去勢手術を施すなどして世話をしていた野良猫だった。残る1匹は、公園近くの宝塔寺の平地樞亨(すうきょう)住職(79)が飼っていた2歳の雄猫だった。同寺では多くの捨て猫を飼っており、どの猫も人なつっこい性格という。平地住職は「すごく悔しい。命はリセットできないので、大切にしてほしい」と訴える。同団体の山本博子代表(58)によると、普段公園にいる野良猫で行方不明になっている猫が他に数匹いるという。

 市は同30日、死骸が発見された現場付近に計2台の監視カメラを新たに設置。さらに、不審者がいないか日中のパトロールを強化し、虐待防止を訴える啓発ポスターも掲示した。市は「猫の死骸や不審な人物を見かけたら、すぐ通報してほしい」と呼びかけている。また、愛媛県警は動物愛護法違反容疑などを視野に捜査中という。

 同団体は公園内の監視カメラ増設などを市に要望する署名活動を15、22の両日、同市の松山銀天街商店街で実施する予定。山本代表は「多くの市民が利用する公園なので、市や警察は防犯体制を強化してほしい」と話す。【広瀬晃子】

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