ベラルーシ外務省は6日、同国で日本人男性がスパイ活動をした疑いで拘束されたことを巡り、山本広行駐ベラルーシ大使を呼び出し、「安全保障上の損害を与えた」と抗議したと発表した。捜査は国内法や国際基準に沿って実施されたと主張している。
日本人男性の拘束については、ベラルーシの国営放送が4日に報じ、5日の特別番組で詳報した。特番によると、男性はウクライナ国境付近で大量の写真を撮影し、日本の国家公安委員会に渡そうとしたなどとされ、男性が容疑を認める様子も映されている。
番組はベラルーシの情報機関の管理下で制作されたとみられ、真偽は不明。男性が日本の情報関係者と無料通信アプリ「LINE(ライン)」を使って日本語でやりとりをしていたとしているが、中国の東欧進出についての投稿に「最近の攻撃は米国のでっちあげのようだ」と全く関係のないロシア語訳があてられるなど、信ぴょう性に欠ける内容もあった。【モスクワ山衛守剛】