脳の神経疾患・ジストニアを患いながらも動かせる左右7本の指で演奏するピアニスト、西川悟平さん(49)のコンサート「西川悟平トーク&ピアノコンサート」が10月10日、愛媛県今治市中央公民館大ホール(南宝来町)で開かれる。
西川さんは大阪府出身。15歳からピアノを始め、大阪音楽大学短大部を卒業後、米ニューヨークを拠点に活動していたが、26歳の時にジストニアを発症した。大切な両手の指が硬直して動かなくなり、思うようにピアノが弾けなくなってしまった。
完治は不可能と言われながらも懸命にリハビリに励み、右手の5本と左手の親指、人さし指を動かせるまでに回復。独自の指づかいを工夫した演奏スタイルを確立し、「奇跡の7本指のピアニスト」として国内外で演奏会を続けている。2021年の東京パラリンピックでは、閉会式でルイ・アームストロングの楽曲「この素晴らしき世界」をピアノ演奏した。
10月10日のコンサートでは「この素晴らしき世界」のほか、ショパンのノクターン第2番、映画「ニュー・シネマ・パラダイス」のテーマ、「レット・イット・ビー」(ビートルズ)、「いのちの歌」(竹内まりや)などを弾く予定。また、自身の半生についてトークを繰り広げることにしており、「皆さんとお会いできますことを心から願っています」と呼びかけている。
開演は午後6時半。一般3500円、高校生2000円、小中学生1000円。問い合わせは西川悟平サポーターズクラブ事務局(0120・520・077)。【松倉展人】