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イスラエル軍 ヨルダン川西岸で大規模「対テロ作戦」 10人死亡


 イスラエル軍は28日、占領下にあるパレスチナ自治区ヨルダン川西岸のジェニンやトルカレムなどで「対テロ」軍事作戦を開始したと発表した。イスラエル軍は兵士数百人を動員。ドローン(無人機)で難民キャンプなどを空爆し、少なくともパレスチナ人10人が死亡した。

 西岸では、パレスチナ自治区ガザ地区を拠点とするイスラム組織ハマスや過激派組織「イスラム聖戦」などが活動。イスラエル軍は度々掃討作戦を実施している。

 軍報道官は過去1年間で、ジェニンなどに住むパレスチナ人戦闘員が150回以上の銃撃、爆撃事件を起こしたと主張した。作戦は数日間続く見込みだという。

 パレスチナ通信によると、軍はトルカレム近郊のヌール・シャムス難民キャンプの住民に対し、退避命令を出した。カッツ外相は「住民の避難も含め、ガザにおけるテロと同様に対処する必要がある」と指摘した。

 一方、パレスチナ自治政府の報道官は「ガザに加えて、西岸での戦争のエスカレートは、悲惨で危険な結果になる」と非難した。また軍は「戦闘員の避難場所になっている」として一部の病院を包囲しており、市民の治療が妨げられる懸念も示した。

 昨年10月にガザでの戦闘が始まって以降、西岸ではイスラエル当局による行政拘束や、ユダヤ人入植者によるパレスチナ人への攻撃も相次ぐ。自治政府によると、昨年10月以降、西岸では650人以上のパレスチナ人が死亡した。【エルサレム松岡大地】

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