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岸田首相、総裁選不出馬の意向固める 支持率低迷で再選困難と判断か


 岸田文雄首相は9月に予定される自民党総裁選への立候補を見送る意向を固めた。政権幹部が明らかにした。内閣支持率が低迷を続ける状況で、総裁再選は困難と判断したとみられる。

 首相は午前11時半から首相官邸で記者会見を開き、進退について説明するとみられる。

 首相はこれまで総裁選への対応について「先送りできない課題に一つ一つ結果を出す。今はそれ以外のことは考えていない」と繰り返してきた。6月の通常国会閉会を受けた記者会見では秋以降の政権運営をにらんだ経済対策を打ち出し、7月には米国を訪れて外交にも精力的に取り組むなど、再選への意欲をにじませてきた。

 だが、自民党派閥の裏金事件とそれを受けた政治資金規正法改正への後手対応が、世論だけでなく党内からも批判を受けた。安倍派、二階派だけでなく首相が会長を務めた岸田派も派閥会計責任者が立件されたにもかかわらず、「トップが責任を取らない」と党内に不満が募っていた。

 現在の衆院議員の任期満了まで残り1年が迫る中、「岸田首相のままでは次の衆院選が戦えない」として交代を求める声が出ていた。

 岸田氏は2021年9月の総裁選で勝利し、今秋で政権発足3年となる。6月末に発足から1000日を迎え、平成以降では安倍晋三、小泉純一郎両元首相に次ぐ在任期間となっていた。

 自民党総裁選選挙管理委員会は20日に総裁選の日程を決める予定。石破茂元幹事長や河野太郎デジタル相、茂木敏充幹事長、高市早苗経済安全保障担当相らが立候補に意欲を示している。岸田首相が退任意向を表明すれば、各陣営の動きが活発化する見通しだ。【飼手勇介、村尾哲】

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