11日午前10時35分ごろ、北海道木古内町新道の海岸で「妻が沖に流された」と119番があった。40代とみられる女性が約35分後に波打ち際で確保され救急搬送されたが、間もなく死亡が確認された。現場はうねりが高く救命ボートが出せない状態で、札幌管区気象台によると、宮城県沖を進んでいた台風5号の影響とみられるという。
木古内署や消防によると、女性は家族と砂浜を散歩中で、子供を波打ち際から引き離そうとした際、波にさらわれたとみられる。消防到着時に沖合20~30メートルに浮かんでいたが、ボートを出せず、海上保安庁のヘリが到着した約2分後に海岸に押し戻された。
現地の天気は晴れで、気象庁のアメダスによると、木古内の午前10時の風速は1・9メートルだった。同気象台は「台風が離れていても海に影響が出る場合があり、注意が必要」としている。【石川勝義】