米司法省は2日、13歳未満の子どもの個人情報を違法に収集しているなどとして、中国系動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」の米運営法人と親会社の字節跳動(バイトダンス)を西部カリフォルニア州の地裁に訴えた。ティックトックは事実関係が異なるとして争う構え。
訴状によると、ティックトックは13歳未満の子どもが親の同意なしにアカウントを作れる状態を放置し、メールアドレスや電話番号などの個人情報を収集していた。親が子どものアカウントの存在に気付き削除を求めても対応しなかった。
連邦政府は、インターネット上の子どものプライバシー保護のため、アプリ運営者に13歳未満の子どもの個人情報を収集するのを原則禁止し、保護者から要請があればアカウントを削除するよう義務づけている。2019年にティックトックはこの法律を順守するよう裁判所命令を受けていた。
司法省は声明で「裁判所命令で禁止されたにもかかわらず、子どもの個人情報を収集し続けている。ティックトックが子どものプライバシー保護の義務を果たすよう求める」と述べた。
ティックトックの広報担当者は毎日新聞の取材に「訴えに同意できない。それらの多くは過去の出来事で対応済みだ」とコメントした。【ワシントン大久保渉】