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法廷に34回響いた「ギルティ」 全罪状で有罪、トランプ氏表情硬く


 「ギルティ(有罪)、ギルティ、ギルティ」--。米東部時間30日午後5時3分。ニューヨーク市マンハッタン地区にある裁判所。記者らが裁判の様子をテレビモニターで視聴する別室では、陪審員の代表を務める男性がトランプ前大統領(77)に34回、有罪を告げる声が響いた。トランプ氏は起訴された34件全ての罪状で有罪となった。

 トランプ氏はこの日、白いワイシャツに青のネクタイ、紺のスーツ姿で出廷した。接続状況が悪いのかテレビモニターの映像は途切れがちで、評決が言い渡される時には音声だけになった。「オーマイガー」。右隣に座っていた女性記者は、不満そうにパソコンのキーボードをたたいた。

 法廷の様子が再び映し出されたのは、33件目の罪状が読み上げられるころだった。トランプ氏は、椅子の背もたれにわずかに寄りかかりながら評決を聞いていた。表情は硬く、眉間(みけん)にしわを寄せているようにも見えた。

 評決の読み上げは午後5時7分に終わった。「仕事や家族から離れるには長い時間だった。あなた方は困難な仕事をした。感謝したい」。公判を指揮したマーチャン判事はそう言うと、評決を下した12人の陪審員をねぎらった。

 トランプ氏は席を立つと、左手で少し曲がったネクタイをまっすぐに直した。退廷時も硬い表情のままだった。その後、記者団の前に姿を見せると不満をぶちまけた。「不正で恥ずべき裁判だ」【ニューヨーク中村聡也】

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